第27回業績賞
近藤 一雄、角 彰、多賀 謙蔵、田代 靖彦、 長瀬 正、太田 寛、西村 勝尚、前野 敏元
大阪府域内陸直下型地震に対する建築設計用地震動及び 設計法に関する研究会活動
受賞概要展示パネル
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図1
図2
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業績の概要 |
基準法のレベル2地震動を大きく超える上町断層帯地震動および生駒断層帯地震動を設計の対象とし、3段階の設計用地震動を設定した。
レベル3A:予測地震動の平均的なレベルの地震動で、地震動の基準となるレベル。
(レベル2地震動の1.2倍程度)
レベル3B:より高い安全性を求めて設定するレベルで、平均+0.5σ程度をカバーするレベル。
(同上1.5倍程度)
レベル 3C:特段の高い安全性を求めて設定するレベルで、平均+σ程度をカバーするレベル。
(同上1.8倍程度)
これを大阪府域の18地域ゾーン毎に作成した。
設計クライテリアは倒壊・崩壊を防ぐことを目的とし、以下のように定めた。
限界状態Ⅰ:層の復元力特性において最大水平せん断耐力を維持できなくなる限界。
限界状態Ⅱ:層の復元力特性において層間変位が増大し、復元力を喪失する限界。
3段階の設計用地震動レベルと、上記の2段階の限界状態クライテリアを組み合わせることで耐震性能のグレードを図1のように3段階に設定した。
またグレードⅡを設計者・建築主の努力目標とした。
図2に倒壊に至る応答解析例を示す。
現状では建築主と設計者の間で設計グレードの議論が行われ、多くの実施建物が設計されている。
図1 耐震性能グレード
図2 倒壊に至った応答解析例
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