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第22回

新人賞

中川政七商店新社屋

建物名称 中川政七商店新社屋
所在地 奈良県奈良市東九条町1112-1
建築主 株式会社中川政七商店
設計者 株式会社吉村靖孝建築設計事務所
施工者 清水建設株式会社
建物規模 建築面積:1,459.53㎡ 延床面積:1,459.53㎡ 階数  :地上1階 最高高さ:6.22m
主要用途 事務所
主要構造 鉄骨造

建築家・吉村靖孝氏による近隣環境への配慮と緻密なスタディから導かれた6棟の分節的表現を維持しつつ、デザインやコスト面でより有利な解が導けることを見据えながら、構造的に6棟が一体に挙動する建物となるよう構造計画を行った。

具体的には、芯々間距離300に設定された隣棟同士の桁行方向壁のそれぞれにH-125×125柱を配置し、両者をH-125×125梁で貫梁的に繋いだフィーレンデール組柱を導入することで一体化を行っている。各棟を単独に成立させるためには、梁間方向に適切な水平剛性や面外座屈耐力を得るために、各棟のスパンや高さに応じ150×150~250×250といった不均一で不経済なサイズの柱が必要となる。しかし隣棟間の柱を貫梁的に繋ぎフィーレンデール化することで、組柱として水平剛性や断面2次半径を高めることができるため、各棟の柱はH-125x125で構成することが可能となり、エキスパンションジョイントや柱鉄骨の量に関るコストを低減するだけでなく、各棟の壁ディテールの統一と、その施工合理性も獲得している。

H-125×125柱に取合う梁間方向の梁は、そのスパン長に応じて、①H-125×125、②H-250×125、③H-250×125+タイバーによる張弦梁、の3種を使い分けている。それら梁は柱に対し剛接合させることでラーメン架構を構成するわけだが、柱と梁が全て同じ125幅で統一できているため仕口ディテールのルールもまた統一されることとなり、結果的に建物全体の統一感も得られている。

一方、桁行方向は、1.5m幅の壁と4.5m幅の開口が交互に続く建築計画に対応させ、壁両短部に立つH125x125柱同士を結ぶようブレースを配置したブレース構造としている。

敷地形状に沿わせた形状を有する東側外周面においては、上述の基本フレームに直交しない面が多いため、ディーテルの煩雑さを防ぐ意味から丸鋼管柱を採用している。また全体の偏心率と水平剛性の調整を主目的に適宜ブレースを外周面内に配置している。

満田 衛資

/ 生年月日 /
1972年9月4日
/ 出身地 /
京都府京都市
/ 出身校 /
京都大学大学院工学研究科建築学専攻
/ 学位等 /
修士(工学)
/ 職歴 /
1999年 ㈱佐々木睦朗構造計画研究所 入社
2004年 同 副所長(2006.3退職)
2006年 満田衛資構造計画研究所 設立
 京都大学大学院工学研究科建築学専攻博士後期課程
2007年 大阪成蹊大学芸術学部非常勤講師
2009年~ 京都精華大学大学院非常勤講師
/ 主要作品 /
えいせい掛川、マイコムVEST研究所、F-SPACE、松井ヶ丘保育園、カタガラスの家、須波の家、Belly House、Shelf-Pod

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