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第27回

作品賞

立教大学ロイドホール「18号館」

建物名称 立教大学ロイドホール「18 号館」
所在地 東京都豊島区西池袋3丁目34-1
建築主 学校法人立教学院
設計者 株式会社日建設計
施工者 清水建設株式会社
建物規模 建築面積 3,227.04m² 延床面積 20,644.36 m² 階数 地下2階、地上7階 最高高さ 32.1m
用途 学校(図書館、研究室)
主要構造 SRC 造、PCaPC 造

ロイドホールは、大学の中央図書館と学部研究施設から成る複合施設である。学内に点在する学系図書館を統合した、収蔵可能冊数200万冊、閲覧席数1520席の大型図書館を内包するキャンパス内で最大規模の建物である。大正期に建設された赤レンガの建物が特徴的な歴史あるキャンパスとの調和を図るため、本建物を構成する主な素材は、伝統を継承するレンガと、躯体または仕上げとしてのコンクリートである。日影規制の中で、建物のボリュームに対して非常に厳しい階高条件をクリアしつつ、快適で自由度の高い図書館を実現するため、意匠・構造・設備が三位一体となった建築計画を提案している。

図書館フロアは、フレキシビリティが高い大空間とするため、最大スパン14.6mのプレキャストプレストレストコンクリート床板(以下PCaPC床板)により構成している。建築計画・設備計画と合わせてRC耐震壁コアを建物の四隅に集約配置することで、視界を遮る壁のない大きな一室空間(約50m×40m)を実現している。

PCaPC床版は応力に忠実な合理的な形状として計画している。一般的なPCaPC床版では下に凸の形として使用されることが多いが、ここではその応用形として、上に凸の形状とすることで、端部上端の空間を床吹き空調のための設備スペースとして有効利用している。PCaPC床版の製作には曲面鋼製型枠を用い、現場打設のコンクリートでは表現し難い造形的な曲面形状として意匠性に配慮し、天井仕上げをなくして躯体現しで見せる計画としている。また、PCaPC床版の幅は、書架の配置計画と施工性や運搬性に配慮して決定している。以上の工夫により、構造合理性だけでなく、意匠性・設備機能性も兼ね備えた床版 システムを計画し、限られた階高のなかで豊かな空間を実現している。

エントランスホールの屋根には、スパン11.5mのr型のトップライトPCaPC床版を計画している。天空光の取り入れができる形状となっており、その形状を生かして太陽熱集熱装置を設け、空調負荷の低減を図っている。その他、吹き抜け部の鉄骨階段やシースルーEV、エントランス部のRC階段なども、見せる躯体として意匠性に配慮した計画としている。

村上 博昭

/ 生年月日 /
1973年1月23日(愛媛県生まれ)
/ 出身校 /
東京工業大学大学院
総合理工学研究科修士課程 修了
/ 主要職歴 /
1998年 株式会社佐々木睦朗構造計画研究所 入社
2007年 株式会社日建設計 入社
/ 主要作品 /
國學院大學3号館 / 東洋大学125周年記念研究棟 / ヤクルト本社中央研究所研究管理棟

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