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第31回

作品賞

NIPPO本社ビル

建物名称 NIPPO本社ビル
所在地 東京都中央区京橋1-19-10
主要用途 事務所
建築主 株式会社NIPPO
設計・監理 株式会社日本設計 株式会社NIPPO
施工 NIPPO・大日本土木建設工事共同企業体
PC工事 オリエンタル白石株式会社
建築面積 584.75m²
延床面積 5,397.91m²
階数 地上10階、地下1階
最高高さ 47.01m
主要構造 PC造・RC造 免震構造

東京駅に直結する八重洲通り、これと立体交差する首都高速道路、その上部人工地盤上の公園、NIPPO本社ビルは、さまざまなインフラが立体的に結節する位置にある。NIPPOは道路をはじめとするさまざまな都市基盤をつくってきた会社であり、道づくりのトップランナーである。この道=「ミチ」を「さまざまな要素をつなぐもの」と考え、「ジャンクション」を設計コンセプトとして捉えた。周囲の都市環境と建物のワークプレイス全体をつなぐミチ。ミチは場と場をつなぐだけでなく、それぞれの場が有する個性や特性をつなげていく。ミチが生み出す“つながり”をワークスペースの“創造的なつながり”に発展させ、架構計画につなげながら、この地ならではの、NIPPOならではのワークプレイス=ジャンクションプレイスを実現させた。

設計が始まった2015年3月我々は建設地に足を運ぶことから設計をスタートした。立地特性は北側、東側は非常に開かれた眺望であり、この立地特性を最大限に活かす架構計画を提案することが構造設計者の役割であると考えた。マンションの建つ西側には耐震要素となる心柱を配置して耐震性を確保し、開かれた眺望を獲得できる首都高速側(北側・東側)に向かって、心柱から梁せいを絞って開放感が増す架構計画を提案した。構造種別は施工会社ならではの素材を活かした空間を表現するために、プレキャストプレストレストコンクリート造(以下、PCaPC造)を採用した。梁断面はPCaPC造により長期や水平時のモーメント勾配に応じた形状とすることで有機的なリズムを与える空間とし、更には、免震構造を採用することで架構計画の自由度を向上させた。

2018年6月竣工を迎えた NIPPO本社ビル。ワーカーは上下階の移動時にストレスなく外周部の階段を利用している。また、週末の夜には照明を点灯し、ダブルスキンによる内部のアクティビティとPCa梁の連続性を積極的に街の明かりにとして映し出している。1枚の架構スケッチからはじまった設計は、関係者の方々との多くの議論により、NIPPOならではのワークプレイス=ジャンクションプレイスを実現し、竣工後も親しまれている。

中村 伸

/ 生年 /
1973年(東京都生まれ)
/ 出身校 /
日本大学大学院理工学研究科建築学専攻 修了
/ 主要職歴 /
1999年 株式会社日本設計 入社
/ 主要作品 /
国立新美術館 / Ao / 神明いきいきプラザ / 武蔵野美術大学14号館 / 武田薬品本社ビル

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