公開技術情報

意見書・提言

2023.6.16

BIMにおけるJSCA構造パラメータの受け渡し標準の公開について

                              技術委員会 プログラム部会
                              構造BIM仕様検討ワーキンググループ

 構造BIM仕様検討ワーキンググループ(BIM-WG)では、2023年度にBIMの構造パラメータに対して、
BIMにおけるフェーズごとにどのデータを受け渡すべきかを議論してきました。この度、この成果が
まとまりましたのでここに公表いたします。
 標準パラメータに関しては2022年度にパラメータを公表しました。標準パラメータを定める理由と
しては、構造計算や構造図データの相互利用にあります。構造躯体をデータで表現できるようにし、
それを相互利用が可能な形で会員の皆様が利用することで、お客様への納品のデータや確認申請への利用、
その後の工事におけるデータとしての利用価値が高まり、設計業務の省力化が進むと考えています。
BIMによる成果品の納品やデータ申請を実現するためには、データの確度や入力量について定める必要があり、
この入力データ量によって業務に必要な時間が増減することが考えられます。これらの内容をBIMの仕様書
であるEIRやBRPにおいて定めていくことで、データ納品されるデータが確定され、後続業務における
作業量の推定などが可能になるはずです。
 今回公表する受け渡し標準はBIM業界で初の試みであり、他分野での利用などにはまだ議論の余地があると
考えています。一旦公開することで、積算業務、施工準備、各種検討においての必要データなどと相互に
議論を深めることで、より利用価値の高い受け渡し標準ができると考えています。
 BIM-WGでは、今後の活動として、今回公表した「基準図等でよい」とした部分のデータ標準や、
標準図・基準図のデータ化、特記仕様書のデータ化などの議論を行っていく予定です。

一覧へ戻る